この記事では、ラジコンカーに使用するバッテリーの種類と特徴について解説していきます。
ラジコンのバッテリーには4種類あります。
・ニッケル水素(ニッスイ)
・ニッケルカドミウム(ニッカド)
・リチウムポリマー(リポ)
・リチウムフェライト(リフェ)
ラジコンのバッテリーとして主流なのは、リチウムポリマー(通称リポ)バッテリーです。
それぞれに特徴とメリット・デメリットがありますので下記で詳しく解説していきます。
入門用!安くて扱いやすいニッカドバッテリー
まず最初に、タミヤのファインスペックやXBシリーズに付属しているニッカドバッテリーを紹介します。
ニッカドバッテリーは安く、安全性が高いのですが、容量が少ないので初心者・入門者が最初に使用する以外では殆ど使用されなくなっています。
ラジコンを始めようとしているのであれば、まずは最低でもニッケル水素バッテリーをおすすめします。
特徴:安くて安全で管理がしやすいが電池容量が少ない
ニッカドバッテリーのメリットは、安価で扱いやすく管理がしやすいので安全性が高いことが特徴です。
デメリットとしては、容量が少なく、すぐに充電が切れてしまうことです。
タミヤのXBシリーズに付属しているのもこのニッカドバッテリーです。
容量が少ないので、10分程度しかラジコンを走らせることができないのが難点です。
こちらのニッカドバッテリーは、ラジコンの黎明期には主流のバッテリーでした。
しかし、今現在は初心者以外には殆ど使用されていません。
ニッカドバッテリーは、使い切ってから充電する
ニッカドバッテリーの注意点は使い終えてから充電することです。
使いかけのバッテリーを再度充電して繰り返し使うと、徐々にバッテリーの電圧低下が早くなり、満充電状態にならなくなります。
これをメモリー効果といいます。
このメモリー効果を繰り返すと、最終的にはバッテリーの電圧が低くなり使用することができなくなります。
ニッカドバッテリーはただでさえ容量が少ないのに・・・。
野ラジなどの初心者向け!ニッケル水素(ニッスイ)バッテリー
ニッケル水素バッテリーは、価格も手頃で容量が大きいので初心者にもおすすめです。
一方で、管理が少し手間になり、電池を使いきった状態で保管していると電圧低下が進み充電できなくなったりする可能性があります。
ラジコンを続けていくと必然的に主流のバッテリーであるリポバッテリーにステップアップしていきますが、リポバッテリーは発火の可能性があります。
まずはニッスイバッテリーからバッテリーの管理をしっかり行なってリポバッテリーにステップアップしていきましょう。
特徴:管理が少し手間だが価格も手頃で容量が大きい
ニッケル水素バッテリーは、ニッカドバッテリーに比べて容量が大きく、パワーがあるのが特徴です。
使い切った状態で保管すると過放電してしまい使えなくなる可能性があります。
バッテリーを保管する際には半分程度充電した状態で保管し、月に1回は放電と充電をしないと自己放電が進んでしまいます。
ニッケルバッテリーの使い方と保管について
ニッケルバッテリーを使用する際は下記のステップを守って使用しましょう。
①使い切るまでラジコンで使用する
②使い終わった後は、バッテリーを半分まで充電してから保管する。
中途半端に使用した場合は、放電モードで放電させてから半分まで充電する。
③次に使用する時は、その状態から充電するのではなく一度放電させてから満充電する。
保管する際も同様で2ヶ月に一回は放電し、半分まで充電させてから保管する。
ラジコン界で主流のリポバッテリー
次に紹介するのがラジコンのバッテリーで主流となっているリポバッテリーです。
リポバッテリーの特徴は、軽量で大容量でハイパワーです。
一方で管理・保管をしっかりと行わないと発火したり爆発する可能性もあります。
爆発するの!?そんなの使ってられないよ!
大丈夫!あくまで危険性を示すために発火や爆発の可能性を伝えているだけで、きちんと管理・保管すればとても便利なバッテリーだよ。
価格はニッスイバッテリーなどと比べると高めではありますが、容量が大きいので長く走行させることができたりメリットが非常に大きいです。
特徴:価格も高いが大容量で高電圧。保管と管理は責任を持って行う
リポバッテリーの特徴は、軽量で容量が大きくパワフルな点です。
継ぎ足し充電も可能なので放電させる必要がなく、自己放電して使えなくなるということもありません。
満充電・過放電状態で保管してはダメ
非常に便利なバッテリーですが、一方でリポバッテリーは、管理・保管をしっかりと行う必要があります。
リポバッテリーは、過放電状態(使い切った)で放置すると壊れてしまいます。
また、満充電状態で保管すると電池の劣化につながり、満充電の状態で外気温の影響で電池が高温になると発火や爆発の恐れがあるので管理・保管を厳重に行う必要があります。
充電時・保管時・持ち運び時にはリポバッグが必須
リポバッテリーは、お伝えしたように発火の可能性があります。
そのため、充電も専用の充電器を使用して行い、発火に備えてバッグに入れて充電する必要があります。
保管時・持ち運び時もリポバッグに入れておくのが必須になるので、リポを買うなら必ずリポバッグも必要になります。
サーキットでも、リポバッグに入れた状態での充電を義務付けられていますのでリポバッグは必ず準備しましょう。
初心者向け!安全性が高く、管理・保管もしやすいリフェバッテリー
最後に紹介するのが、リフェバッテリーです。
リフェバッテリーは自己放電もないので保管もしやすく、容量は大きいのに電圧はリポバッテリーに比べて低めになっているので安全性が高いのが特徴です。
特徴:価格は高いが安全性が高く、管理もしやすい
リフェバッテリーの特徴は、価格は高いが安全性が高く、自己放電もないので長く使えて管理がしやすいことです。
ニッスイやニッカドのように自己放電することがないので、継ぎ足し充電することもできますし、リポバッテリーより電圧が低いので発火や爆発の危険性も低いです。
一方で、リフェバッテリーは他のバッテリーに比べて価格が高いです。
リポと同様に過放電・満充電での保管は厳禁
リフェバッテリーもリポと同様に過放電(使い切った状態)・満充電状態での保管は厳禁です。
バッテリーを使い切ってしまうと壊れる可能性があり、満充電状態で保管するとバッテリーの劣化が進みます。
リポバッテリーより安全性は高いので、爆発の危険性は低いですが同様の管理・保管が必要になります。
使い終わった後に専用の充電器で、50%程度まで充電するストレージチャージが必要になります。
結論:初心者はニッスイバッテリーから始めて、ステップアップでリポバッテリーを使おう!
今回はラジコンに使われる4種類のバッテリーについて解説しました。
容量が小さく、殆ど使われていないニッカドバッテリー
ニッカドバッテリーより容量が大きく、安全性が高く、バッテリーの充電と管理の方法を学べる初心者におすすめなニッスイバッテリー
容量が大きい反面、危険性もあるので管理保管に注意が必要なリポバッテリー
リポより安全性能が高いが、保管・管理に注意が必要なリフェバッテリーの4種類です。
初心者におすすめなのは、まずはニッスイバッテリーでラジコンの走行と楽しさ・バッテリーの管理の基礎を学んでほしいです。
そして、ステップアップして更に容量の大きいバッテリーや、電圧の高さが必要になるならリポバッテリーに進んでほしいと思います。
リポバッテリーは、最初の頃は使用や保管が不安に感じられます。
最近ではメーカーの安全設計も進んでいるので発火や爆発の事例を聞いたことはありません。
しっかりと管理保管できれば非常に便利なバッテリーですのでご検討いただけたらと思います。